食品ロス その2

  前回から引き続き、食品ロスについて。
 個人や家庭レベルでできることとして、家庭系ロスについて、買い物時の工夫、調理の工夫を紹介しました。
さらにできることとして、使いきれなかった食材の保存方法の工夫についてはどうでしょう。

 例えば野菜ですが、何でも野菜室に入れるのではなくて、その特性から冷蔵保存か常温保存のどちらが良いかをまず知っておきましょう
その冷蔵保存のなかでも、
・きゅうり、ねぎ、ほうれん草などの葉野菜などは立てて保存する、
・大根など葉がついているものは保存する前に切り落とすなど、
野菜に適した保存方法を覚えて、家庭で食品ロスになる野菜を減らしましょう。
 特売で買った肉もすぐに使わないときは冷凍保存する方も多いと思いますが、小分けにして冷凍するひと手間で、使いたい分だけを取り出せるのはもちろん、効率よく冷凍できるため鮮度のいい状態で保存できます。
 また、作りおきした料理や下ごしらえした食材は透明容器に入れて、何かどのくらい入っているかわかるようにしておくと、食べ忘れなどが防げます。

 個人や家庭レベルでできることとして、これは事業系ロス(小売店での売れ残りや返品、飲食店での食べ残し、売り物にならない規格外品など)に分類されますが、外食時の食べ残しロスの削減があります。
 食べ残しロスを減らすためにまず、店を選ぶときには、料理の量を選べるなど、食品ロス削減に配慮した店を選びましょう。
 そしておいしそうだからと欲張らないで食べられる分だけ注文しましょう。
 とくに宴会などではおしゃべりに夢中になりがちなので、3010運動というものを実践している地域やお店もあります。乾杯後30分は味わいタイムとして料理を味わい、会のお開き前の10分は食べきりタイムとして食べ残しを減らそうということだそうです。

 どうしても食べきれず、料理が余ってしまったときには、お店と相談して食べ残した料理の持ち帰りも検討しましょう。最近では、SDGs(持続可能な開発目標)の流れもあって、料理の持ち帰りに対応してドギーバッグなどを準備しているお店も増えてきているようです。
 しかし、「持ち帰り」には、衛生上の問題が伴います。「持ち帰り」を行う場合は、飲食店の方の説明をよく聞いて、食中毒のリスクなどを十分に理解した上で、自己責任の範囲で行うことになります。
 十分に加熱された食品か、長時間「持ち帰り」を持ち歩くことにならないかなど、食中毒のリスクを十分に考慮して判断しましょう。

次回コラムで事業系ロスについて、続けたいと思います。