歯科心身症の症例2

引き続き、歯科心身症の症例をあげています。
歯科心身症の症例2
●口臭恐怖症(心因性口臭):
口臭が気になって、口臭の検査を受けたり、お口の中や全身に原因がないか調べても、全く問題がないにもかかわらず、自分には強い口臭があり、そのことで他人に迷惑をかけていると考えてしまうことです。
 過剰に歯磨きをして、口腔内を傷つけたり、口臭に対するストレスのため、唾液の量が減ってしまったりといった弊害や悪循環を引き起こすことがあるうえ、日常生活でも、話すときに口を手で覆ったり、顔をそらしたり、対人恐怖症に陥る場合もあります。

●歯科恐怖症(歯科治療恐怖症・歯科診療恐怖症):
以前に受けた歯科治療が精神的外傷(トラウマ)になるなどして、歯が痛くても「歯科医院へ行くくらいなら」と我慢したり、歯科医院へ行くことを想像しただけで息が苦しくなる、などの症状が出てきます。

 歯科心身症の代表的な症状についてここまであげてきましたが、それでは実際の歯科心身症の診察・診断・治療はどのように進められるのでしょうか。
 お口のなかに異常を感じたとき、通常はかかりつけの歯科医院に行かれると思います。そこでの診察で原因が見つからず、脳や心に原因があると考えうる場合は、「心療歯科」「心身医学」等を特徴としている歯科医院や、または大学病院や総合病院の口腔外科で対応しているところを、紹介してもらいましょう。
 紹介先の歯科医院や病院では、問診に始まり、症状にあった治療法で対応していくことになります。
次回コラムで詳しく触れます。